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投稿者:wawa

脱殻ブラインシュリンプとは?

古い資料によると1977年にPatrick Sorgeloos博士らが次亜塩素酸ナトリウムを用いたアルテミアシストの脱殻方法を開発したとあります。

本来は細菌負荷を軽減する目的で脱殻が行われたそうです。

近年では孵化作業を要しない高栄養価の飼料として「殻無しブラインシュリンプ」や「殻剥きブラインシュリンプ」として重宝されています。

一方、脱殻方法に関して説明を記載する業者はほぼ無く「特殊技術」などの記載に留まっています。

食用塩素で脱殻処理を行うためイメージメントの観点から敢えて触れないのだと考えますがこのノンディスクロージャー体質が商品偽装の温床になり最近流通している純粋でない脱殻ブラインシュリンプには特に危惧しています。

純粋な脱殻ブラインシュリンプは脱殻処理後大量の塩水で洗浄しますが食用塩素で脱殻処理を行うため塩素特有の臭いが残ります。

逆から考えるとこの臭いは製品の真贋を見極めるポイントになります。

純粋でない脱殻ブラインシュリンプには主にエビの様な臭い付けや赤みを増す色付けが行われることが多いようです。

臭い付けは嗜好性の向上、色付けは添加物を使った栄養強化とも理解できますがこの場合でも添加物の表示は必要であり、改良点は商品のアピールポイントになるはずです。

そして一番の問題点は小麦粉によるかさ増しが行われることです。

純粋な脱殻ブラインシュリンプは不沈性が強く懸濁しにくい性質を持ちますが偽物は比較的沈みやすく水を汚す傾向が強いです。

このような製品は人工飼料として販売することがあるべき姿ではないかと考えます。

臭いや色で見分けることは未然防止で良いですが与えて水が汚れてしまってから気が付くのは遅いので本物と偽物を見分ける一番簡単な方法を下記の動画で紹介しています。